10歳の年の差はどうやって埋めますか?
「松田さん、帰りましょう。」

「…はい、でも悠希さん、俺すごく眠くなって来た…。」

こんな大柄の男性が眠り込んでしまったら、私にはどうにもできない。

何とか会計を済ませて、店を出る。

私の肩を貸せば、何とかもう少し歩けそうだ。

「どうしよう。」

「悠希さん、何とかして家に帰りますのでもうここで良いですよ。」

そんな事を言われても、何だかふらふらした松田さんを置いていくわけにはいかない。

「もう少しですから、頑張って下さい。」

「は…い…。」

結局私は家に松田さんを連れて行った。

「えっ、どうしたの?この人は誰?」

まだ起きていたお母さんは目を丸くした。

「悪いんだけど、酔いつぶれちゃったみたいなの。空いている部屋に寝かせてあげていいかな。」

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