10歳の年の差はどうやって埋めますか?
昨日…、気が付いていたんだ、…っていう事は…。

きっとわざと私に抱きついたんだ。

「もう…。」

私は苦笑いをしながら、家に戻った。

「悠希、松田さんって真面目そうな人ね。昨晩はいきなりでびっくりしたけれど。」

何だかお母さんの方が浮かれているようだ。

「でも、随分若そうね。」

やっぱりお母さんもその点が気になるよね。

「うん、30歳だって。」

「えっ、そんなに若いの?」

そんな分かり切ったお母さんの反応をよそに、私は会社へ出勤する支度を始めた。

「そんな若い子、大丈夫なの?」

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