イジワル上司にまるごと愛されてます
「俺はここから歩いて帰れるから。それに、飲ませすぎたお詫び」
「ありがとう……」
「運転手さん、これで清算を」
柊哉は運転席にクレジットカードを渡した。
「ありがとうございます」
清算が終わって、柊哉はクレジットカードを受け取り、先にタクシーを降りた。そうして左手を差し出す。
「ほら」
来海はその手に右手を重ね、ギュッと握った。柊哉はグッと来海の手を引いて、来海をタクシーから降ろす。
「まっすぐ歩ける?」
「うん、大丈夫」
柊哉は来海の手を握ったまま歩き出した。
「三〇五号室、だったな」
「うん」
「二月に、来海の部屋でみんなで鍋パーティをやったのを思い出すな」
「そうだね……。雄一朗がものすごく仕切ってたよね。彼があんなに鍋奉行だったなんてびっくりした」
「そうだな。人は見かけによらない」
「うん」
柊哉は低い声でつぶやく。
「先月のことなのに、すごく懐かしい気がするな」
「ありがとう……」
「運転手さん、これで清算を」
柊哉は運転席にクレジットカードを渡した。
「ありがとうございます」
清算が終わって、柊哉はクレジットカードを受け取り、先にタクシーを降りた。そうして左手を差し出す。
「ほら」
来海はその手に右手を重ね、ギュッと握った。柊哉はグッと来海の手を引いて、来海をタクシーから降ろす。
「まっすぐ歩ける?」
「うん、大丈夫」
柊哉は来海の手を握ったまま歩き出した。
「三〇五号室、だったな」
「うん」
「二月に、来海の部屋でみんなで鍋パーティをやったのを思い出すな」
「そうだね……。雄一朗がものすごく仕切ってたよね。彼があんなに鍋奉行だったなんてびっくりした」
「そうだな。人は見かけによらない」
「うん」
柊哉は低い声でつぶやく。
「先月のことなのに、すごく懐かしい気がするな」