イジワル上司にまるごと愛されてます
その恐がりっぷりがおかしくて、柊哉は声を上げて笑いたいのを必死で堪えながら、背後で震えている来海を肩越しに見る。
「ほら、七瀬さんも見てみろって」
「絶対にいや!」
彼の背中で体を縮込めようとする来海の腕を引っ張って、柊哉は無理矢理彼女を前に押し出した。海の上に広がる一面の星空に気づいて、来海はハッと息をのむ。
「うわぁ……」
「ほら、びっくりするくらいキレイだろ?」
「うん……」
来海はほぅっとため息をついた。そうして降ってきそうな星空と、ところどころに船の明かりが浮かぶ海を見回す。
「夜の海って……やっぱりちょっとゾクゾクするけど……こうして見ると、結構神秘的」
「暗いからこそキレイに見えるものもあるんだ」
柊哉が得意げに言うと、来海は両手を腰に当てて頬を膨らませて彼を見た。
「で?」
「『で?』って?」
柊哉は首を傾げた。来海は怒った顔で言う。
「ほら、七瀬さんも見てみろって」
「絶対にいや!」
彼の背中で体を縮込めようとする来海の腕を引っ張って、柊哉は無理矢理彼女を前に押し出した。海の上に広がる一面の星空に気づいて、来海はハッと息をのむ。
「うわぁ……」
「ほら、びっくりするくらいキレイだろ?」
「うん……」
来海はほぅっとため息をついた。そうして降ってきそうな星空と、ところどころに船の明かりが浮かぶ海を見回す。
「夜の海って……やっぱりちょっとゾクゾクするけど……こうして見ると、結構神秘的」
「暗いからこそキレイに見えるものもあるんだ」
柊哉が得意げに言うと、来海は両手を腰に当てて頬を膨らませて彼を見た。
「で?」
「『で?』って?」
柊哉は首を傾げた。来海は怒った顔で言う。