イジワル上司にまるごと愛されてます
来海は両手に力を入れたが、柊哉の手はびくともしなかった。それならば、と脚で膝でも蹴ってやろうとしたが、脚の間に彼の膝が入れられていて、思うように脚を動かせない。
「な、なんで、こんなことっ」
戸惑いながら柊哉を見ると、彼が顔を傾けながら近づけてきて、来海はとっさに目をつぶった。直後、耳にふっと息が吹きかけられ、来海は腰が砕けそうになる。
「ひゃぁ」
耳元で柊哉がクスリと笑みをこぼした。
「キス、されるかと思った?」
来海が目を開けると、柊哉がニヤッと意地の悪い笑みを浮かべた。
「な、によ、もう!」
「なあ。自分がどれだけ無防備かわかったか?」
「え?」
「俺が心配したくなる気持ちも、少しぐらいは理解しろよな」
柊哉に顔を覗き込まれ、来海は彼を睨んだ。
(どうしてそんなふうに私に構うの!)
「そうですよねっ、雪谷課長が部下思いだってことは、私もよーくわかりましたっ。木下主任が待ってますから、早く歓迎会に戻ってください。そして、二次会の帰りには、酔った木下主任をぜひ送ってあげてくださいねっ!」
「な、なんで、こんなことっ」
戸惑いながら柊哉を見ると、彼が顔を傾けながら近づけてきて、来海はとっさに目をつぶった。直後、耳にふっと息が吹きかけられ、来海は腰が砕けそうになる。
「ひゃぁ」
耳元で柊哉がクスリと笑みをこぼした。
「キス、されるかと思った?」
来海が目を開けると、柊哉がニヤッと意地の悪い笑みを浮かべた。
「な、によ、もう!」
「なあ。自分がどれだけ無防備かわかったか?」
「え?」
「俺が心配したくなる気持ちも、少しぐらいは理解しろよな」
柊哉に顔を覗き込まれ、来海は彼を睨んだ。
(どうしてそんなふうに私に構うの!)
「そうですよねっ、雪谷課長が部下思いだってことは、私もよーくわかりましたっ。木下主任が待ってますから、早く歓迎会に戻ってください。そして、二次会の帰りには、酔った木下主任をぜひ送ってあげてくださいねっ!」