双子社長のギャップ萌え。(大幅に加筆修正済み)
仕事も秘密のこともある。
何だか大変なところに就職したなぁと改めて思った。
トボトボと廊下を歩いていると
誰かが私に声をかけてきた。
「あれ?萌ちゃんだよね?」
えっ?
振り返るとお母さんの主治医である
辻先生だった。
「辻先生……こんにちは。
この度は、母がお世話になっております」
慌てて頭を下げた。
「いえいえ。早めに入院が出来て良かった。
自宅で療養するには、少し困難な症状だったから」
「お恥ずかしながら……すみません」
我が家にお金がないからお母さんは、
入院するのを拒んだ。
我慢させるなんて娘として情けない限りだわ。
「フフッ……今は、安定しているし
十分な栄養をとれているから心配いらないよ」
辻先生がそう言ってくれた。