双子社長のギャップ萌え。(大幅に加筆修正済み)

「あのまんまだ!昔から豪快でパワフルで
気に入らない奴が居たら
徹底的に容赦しない。
まぁ、その辺は……朔夜に似ているな」

その辺は、笑うしかなかった。

やっぱり副社長に似ているところがあるのは、
姉弟だからだろう。

「それに……かなり年が離れているせいか
色々と叩き込まれた。主に俺だが
お前にやっているメイクやヘヤアレンジも
姉貴に教わったものだ」

えぇっ!?

「そうだったんですか?」

じゃあ、あのたくさん入ったメイクポーチとかは、
お姉様の持ち物?

「“男が好きな女にメイク1つもしてやれないで
どうする”とか
“メイクが出来るようになればモテる”とか
いいように言って叩き込まれた。
あの時は、幼かったしそういうもんだと
信じていたが今になって
考えると全部俺にやらせようという
魂胆だったみたいだけどな」

悔しそうな表情で運転をする社長。

なんとも凄い内容だろうか。

“メイクが出来るようになればモテる”って
信じて一生懸命覚えようとする社長を想像したら
何だか可愛く思えた。

純粋だったのだろうな。
ある意味。社長らしいと思った。

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