双子社長のギャップ萌え。(大幅に加筆修正済み)

「えぇ。顔や財産目当てばかり。
響夜の前では、か弱いふりをしたり
世話の焼けるふりをする計算高い子ばかりでね。
私も朔夜もすぐに見破ったけど
ほら響夜は、ある意味。純粋な子じゃない?
簡単に騙されちゃって……」

「そのたびに朔夜がぶち壊していたみたいだけど
本当に世話の焼ける弟達よねぇ~」

ケラケラと笑いながら話してくれた。

私は、それを見て唖然となる。

それって……副社長は、社長の恋をただ意地悪して
邪魔しているのではなくて
密かに社長を守っていたって事じゃない。

もしかして副社長は……本当は、
お兄さん思いの優しい人なんじゃあ……?

そう思ったとき
お母さんの言葉を思い出した。

『とても繊細な人だと思えたの。
何て言うのかしらね……何か深い傷を隠すために
あえてそのスタンスに、こだわって自分を
傷つかないように悪ぶっているの』

『きっと根は、甘えたくて仕方がない
不器用な人なのね』

だとしたら……私も社長も
副社長に対して大きな勘違いをしているのでは?

私達の知らない副社長の本心があるように感じた。

知りたい……。

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