双子社長のギャップ萌え。(大幅に加筆修正済み)

一瞬ビクッと反応する。

ダメだ……話さなくちゃあ。
揺れ動いているからなおさら
ハッキリさせないとダメになってしまう。

「副社長のことが好きではありません。
でも、気になるのは……本当です」

「それって好きだって
言っているようなものじゃねぇーか!?」

ムキになって言う社長。

「さ、最後まで話を聞いて下さい!!
でも私は、今でも社長のことが好きなんです」

これから話す言葉は、
なんて自分勝手な内容だろうか。

でも、嘘をつきたくない。
変な誤解をされたまま社長と過ごせない。

「えっ……?」

「副社長の事をお姉様から聞きました。
それを聞いて社長が副社長の事を心配する気持ちが
分かって複雑な気持ちになりました」

「副社長の事が放っておけないのは、私も同じです。
でも、それが好きなのかは、私でも分かりません。
ただ私も何かの役に立ちたい。
それに社長の事が好きな気持ちは、
今も変わりません。
確かに少し揺らいだりもしましたが
それでも好きなんです。
勝手な事を言っているのは……百も承知なのですが」

涙が溢れてくる。

なんて身勝手な事を言っているのだろう。
これでは、二股をしているのと同じじゃない。

私は、馬鹿だ。
結局ただの優柔不断なだけ……。

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