双子社長のギャップ萌え。(大幅に加筆修正済み)
「お前……何故それを知っている……?」
社長は、手を離すと悲しそうな表情をする。
私も驚きを隠せないでいた。
何故、隠していた事実を
社長が知っているのだろうか?
それに対して酷く動揺する副社長。
「ち、違う。お前は、何もされていない。
あれは、お前ではなく俺がされたんだ!!」
しかし社長は、ニコッと微笑んだ。
「隠さなくていい。俺は、平気だから」
社長……?
私も副社長も驚いていた。
「確かにあの時は、ショックだった。
だけどフッと思った。親父や姉貴が俺のために
隠し通そうとしてくれたこと。
1番怖かったはずのお前が必死になって立ち向かって
助けてくれたこと。
それを蔑ろに出来ないと……」
「だから俺は、あえて知らないふりをした。
俺がそこで取り乱したらお前が、さらに傷つくから
だから……知らないふりをし続けていた」
悲しそうな表情で話してくれた。
私は、それを聞いて涙が溢れてきた。
結局は、お互いに相手を傷つけないように
本心を隠していたんだ。
守るために……。