双子社長のギャップ萌え。(大幅に加筆修正済み)

副社長は、息を切らしながら少しずつ語りだした。

「俺は……ずっと人生に絶望的していた。
母様を目の前で亡くした……悲しみ。
そしてあの事件が起きた。とにかく無我夢中で
お前を……響夜を守ることだけ考えていた」

「なのに……気づいたらトラウマになった。
俺は、あの時……死んだんだ。
自分の心を……殺して無くしてしまった」

副社長……。

「人の触るモノが汚く思えて
他人を拒絶するようになった。
何を信じたらいいのか分からなくなっていた。
でも……響夜だけは、お前だけは…こんな俺でも
ずっとそばに居てくれた……ゲホッゲホッ」

咳き込みながら話す副社長。

「朔夜……分かったから
もうこれ以上喋るな!?」

「いいから聞け!!」

心配する社長を拒んだ。

副社長は、どうしても話しておきたいらしい。

「だから……その想いを繋げ続けようとした。
愛など……信じられなくなった俺は、恐怖や
ワガママで支配をさせて
お前と関わりを持とうとした。
そうではないと何処かに
行ってしまうんではないかと思えて
怖かったんだ」

その言葉に驚く私と社長。

「ゲホッ…お前は、俺と違って人に好かれるからな。
羨ましくもあり、だから余計に
憎らしくて邪魔だった。
しかし、いずれお前は……跡継ぎとして
結婚しないといけない。
だからせめて俺の力でお前の花嫁を
見つけさせてやりたかった」

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