晴空のようなあなたに恋をした
未だに鳴り止まない歓声で動揺が隠しきれない…。
ステージに立った生徒会長を見てみると…、
「え、!?」
嘘…でしょ?
私が性悪男だと思ってたやつが…やつが!
「はじめまして。生徒会長の向井 優(むかい ゆう)と申します。さて、本校はいろんな分野があり…総合学科という制度を導入しています。それで入学したという生徒もいるでしょう。これからーーーー、ーーーーーーーーーー。ーーー、ーーーーー。」
生徒会長だなんてっ!!!
「美沙っ!生徒会長だってよ!!あいつが!」
「一応言っとくけど、あの生徒会長、先輩だよ」
え、うっそでしょ!?
いや、背は高いし、大人っぽい印象だから先輩だと言われても全然おかしくないん…だけど!!
「あの性悪男が…私たちより上だとぉぉーーー!!?」
思わず大声を出してしまったが、周りも生徒会長に夢中でうるさいから目立たなかった。
「で、生徒会長はパンフレットの紹介によると、『文武両道、生徒に優しく、自分に厳しく、なんでもできる大人気生徒会長。2年から生徒会長ができるということで、2年になった途端にほとんどの生徒から推薦で生徒会長になっちゃった異例の男。』…だとよ」
いや、いや、長いからっ!!
どんだけ性悪男のことを褒めてんの!?
全然違ったけど本物はっ!
「嘘でしょ!?だって性格悪すぎじゃなかったですか!?」