記憶(仮)
第一話
ん…?ここ…どこ?
「起きましたか?」
『あ、はい…』
「どうされましたか?」
『あの…誰ですか?』
「そういえばまだ名乗っていませんでしたね。私はここでメイドをしている柚葉(ゆずは)と言います。」
『柚葉さん。俺なんでここにいるんですか?』
「え?確か、強い人と戦いたいって来られた気がするのですが…覚えてないのですか?」
『ごめん…まったく…』
「……今日が何年、何月、何日かわかります?」
『…………』
「自分の名前は?」
『名前……』
「覚えていない…?」
コクン
俺はうなずいた。なんで記憶がないのかまったくわからない
今まで何をしてきたのか、自分のことも…
俺の頭の中にあるのは起きた後からの記憶しかない
「少し待っていてください」