蜜月オフィス~過保護な秘書室長に甘やかされてます~

なぜか中條さんからも責められてしまった。

涙目で抗議すると、そっと彼が私の左手を掴み上げた。


「悪い人ですね。あとでゆっくりお仕置きしなくては」


唖然とする私の手の甲に、中條さんが口づけをする。


「花澄さん、どんなお仕置きをご希望ですか?」


わずかに顔をあげた中條さんとすぐに目があい、思わず右手で胸元を抑えた。

中條さんからのお仕置きなんて恐ろしくて考えたくもない……はずなのに、彼の色っぽい眼差しに射貫かれてしまった胸は、どきどきと大きく高鳴り続けている。


「いけない子ですね。期待のこもった眼差しで俺を見ないでください」

「きっ、期待ってなに言ってるんですか! そんな目で中條さんを見てませんから!」

「分かってますよ。大丈夫です。ちゃんと満足させて差し上げます」

「勝手に分からないでくださいっ! 変なこと言わないでっ!」


中條さんの手を振り払いたくて左手を上下に振ってみるけど、彼は簡単に私の手を離さない。


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