視線 ~人生が変わる瞬間~

 心臓がバクバクしているのが分かるし、顔が熱い。


 私は一軍女子を森田から引きはがそうと必死だった。


 でも、私の行動は手遅れで、何の効果もない。


 一軍の伝達力はさすがだ。


 秒速で、クラスの男子がからかい目的で集まってきた。


「何?お前森田とチューしたいわけ?」


「インタビューに来ました!ずばり、森田のどこを好きになりましたか!?」


 男子が口笛を鳴らしたり、手を叩いてはやしたりしてきた。


 原因である一軍の女子は、なんの悪びれもなくお腹を抱えて笑っている。
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