視線 ~人生が変わる瞬間~

 舞子は、やたら嬉しそうにニヤついている。


 気持ち悪いので、ちょっと距離を置いた。


「え?芸能人か何か?」


「いや。2、3回スカウトされたけど断ったらしーよ」


「えっ!もったいないなぁ」


 美形男子を目で追っていると、私の隣の席に腰を下ろした。


「えっ!嘘!」


「・・・は?」


 あぁ、つい大きな声で言ってしまった。


 美形男子に真顔で見つめられる。


 そっか、この人が私の隣の席なんだ。
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