君に会いたくて
第四章
*いつものバス停*
年が明けて、冬休みが終わって、またいつもの学校生活がやって来る。
冬休みのあいだ、紗枝からの連絡は当たり前のようになかった。
クリスマスの夜に、俺と紗枝のあいだで起きた出来事。
俺も紗枝も「なにか」を期待なんてしていなかったんだ。
きっと、分かっていたんだ。
亮太は俺の親友。
紗枝は亮太の彼女。
互いの気持ちを口にすれば、すべてが崩れてしまうことを。