君に会いたくて


俺は、そんなに緊張するような相手じゃないぞ?



「その……、つ、つつ、付き合って……、じゃない……っ、彼女いますか!?」



完全にパニックになっているし……。


その子は言い終えると同時に、また下を向いた。



「彼女はいない……」



そう答えると、その子は反射的に顔をあげた。

その表情は、希望に満ちているかのようにも見えた。



「……ごめん、でも俺……、好きな子がいるんだ」




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