君に会いたくて


眉の位置でパツンと切りそろえた前髪。

胸元まである栗色の髪はいつも三つ編み。

白い肌に、黒目がちの大きな瞳。



はじめて紗枝を見た瞬間、時間が止まった。



紗枝はいつも、バス停に一人で来る。

数分遅れて、友達が走ってやって来る。



バスが来るまでのあいだ。

友達と楽しそうに喋ったり。

時には雑誌を二人で持って、立ち読みしたり。




< 4 / 157 >

この作品をシェア

pagetop