君に会いたくて
すまなそうに謝る紗枝が、あまりにも可愛いくて……。
思わず……。
俺の右手がスッと伸び、紗枝の頭を撫でた。
それは、普段、同じクラスの女子に対するスキンシップとは全く違う。
大切なものに触れるかのように……。
そっと優しく、撫でる。
亮太が見ていないから、できることであって。
からだじゅうに罪悪感が広がる。
「……もう。子供あつかいしないで」
それまで沈んでいた紗枝の顔に広がる笑み。