君に会いたくて


――まさか……。



「おはよーっっ!」



白い息を吐きながら、紗枝が走ってくる。


紗枝は亮太を見るなり、いつものようにぴったりと寄り添う。



「もう大丈夫なの?」


「あぁ。もう完全復活~」



亮太だけを見つめる紗枝。




俺はそんな紗枝を見て、わずかな期待を込めた自分なりの考えを取り消した。


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