君に会いたくて


「……なぁ、紗枝」



挨拶をかわしたあと、何の会話もしない俺と紗枝。


そばにいた亮太が、紗枝に話しかける。



「おまえ、昨日俺が学校休むこと知ってたよな?」


「……えっ?」



確認するように紗枝に問う亮太。

紗枝はその問いに即答せず、小さく首を傾げた。



「直樹がさぁ、俺が学校休むこと、紗枝が知らなかったって言うからさ」


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