君に会いたくて
第三章
*クリスマスのハプニング*
クリスマスが近づいてきて、亮太の顔の緩みは目も当てられないほどになっていた。
「ジングルベールっ、ジングルベールっっ」
休み時間にはクリスマスソングをバカみたいにうたっていて。
俺は浮かれる亮太を無視して、雑誌をパラパラとめくる。
紗枝と交換した、亮太には内緒の携番。
あの日以来、紗枝からの連絡はまったくない。
当たり前だと頭では分かっているのに、以前と比べると携帯を見る回数が増えたことに気づく。