君に会いたくて


亮太の代わりに紗枝が答えた。



「先生が?」


「あぁ。しかも、生徒指導の山ちゃん……」


「えっ、あいつ、彼女いたのか!?」



生徒指導の山ちゃん。

ガタイが良くて、お世辞にもかっこいいとはいえない、二十代半ばの男。


女子からは「キモイ」と不評で。

女とは一生縁がないだろうとばかり思っていたのに……。



「へぇー。山ちゃん、彼女いたのかぁ」


「……って、突っ込みどころが違うだろぉぉぉっ」



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