君に会いたくて


クリスマスをぶち壊されて、半狂乱になった亮太が俺の頭を思い切り殴る。



「それでさ、結局キャンセルしたんだよ」


「……当日キャンセルって、全額払いだろう?」



またしても突っ込むところが違う。

そう思ったけれど、聞かずにはいられなかった。



「いや、もともとはホテル側のミスだから、キャンセル料なしってことになった」


「へぇ。よかったな」


「……よくないよ」



クリスマスにすべてを賭けていた亮太の落ち込みようはハンパじゃなかった。



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