全部君だけ。
「なんかね、瑞稀くんがいないのが、当たり前になってる」




前までは、放課後、瑞稀くんに会いに図書室に行ってたのに、今ではあの棟にすら入らない。




「…会いたいなぁ。」




どうしようもなく、今君に会いたいよ。




「じゃあ、会えばいいじゃん。」




溜息をつきながら言う沙耶。




「会いに行くのも、大事だと思う。」




放課後行ってきなよ、




そう言って、自分の席に戻っていった。




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