クールすぎる藤堂くんが本気になるなんて!?
「毎日会いに来るって言ったろ。

それと、本当に2組かどうか確かめに来た」


相変わらず私の手を握りしめたまま、あたかも会いに来て当たり前みたいな顔で淡々と話し続ける藤堂くんに、もう何を言っても無駄な気さえしてきた。


「た、確かに言われたけど。

でも、昨日のこと気にしてないって言うならもう私に会いに来る必要もないんじゃ」



藤堂くんにとって、わざわざ私なんかに会いに来ることが有益になるとは到底思えない。

もうすぐ朝のHRが始まる時間。
教室にはクラスメイトたちがどんどん集まってくる。



なるべく小さい声で話そうと頑張る私の努力も虚しく、藤堂くんはもはや周りに聞かせようとしてますか?ってレベルで周りを気にするそぶりを見せない。


こんなことなら、初めから場所を移して話すんだった〜〜!!


今さら過ぎる後悔で頭をいっぱいにしている間も藤堂くんは涼しい顔で私を見つめたまま。



「会いに来るのに理由が必要とかめんどくさ。

会いたいから会いに来る、それで良くね?」



……おかしいな。
相手も私と同じ日本人のはずなのに。

ここまで話が噛み合わないことってある?
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