死んだ元姫の私がゴスロリ豚になったら、問題しかないんですけど、どうしたらいいでしょうか!
「・・・と、言うわけで、もう一回、戻ってもらうけど、いいかな?」
金髪の声に、意識が戻る。
悪いけど、話を全然聞いていなかった。
「え、あ、あの、全然聞いてなくて、すみません。なんですか?」
「おや、もう君は謝れるようになったね。成長とは実に素敵なものだ。希望や可能性と言える」
金髪は、嬉しそうに、こほんと咳払いをする。
「でも、まぁ。時間もないから簡単に」
額を、優しく小突く。
私の体は、力なく一気に落下した。
急速な落下感に呑まれながら、耳にははっきりと金髪の声が残っていた。
「君がバイクで轢いた子の魂が行方不明だから、見つかるまでよろしく」
私は、私ではなくなった。