オオカミ弁護士の餌食になりました
宮田には悪いけれど、香坂さんと比べると、やっぱり四歳差は大きいなと思ってしまう。
黙っていても漂う色気と、そこにいるだけでほっとするような落ち着いた空気というものは、年齢を重ねないと備わらないものらしい。
それとも、香坂さん特有のものなのだろうか。
私は連休直前の夜のことを思い出した。
ホテルの一室で香坂さんに抱きしめられたまま眠ってしまった私は、朝目が覚めるとキングサイズのベッドの中にいた。
となりで眠る香坂さんを見て跳ね起き、彼と手がつながっていることに気づいて、彼が私をベッドに移動させてくれたことに思い至った。