オオカミ弁護士の餌食になりました
空いた皿を下げにきた店員に、私は二杯目をオーダーする。宮田は店員が去るのを待ってから、意を決したように口を開いた。
「俺はさ、小松みたいにおっとりしたタイプは見ててイライラしちゃってダメなんだよね。だからお前みたいに、思ってることをバシッと口にするタイプのほうが好みっていうか……」
「ふうん?」
男は大抵、和花みたいな控えめのゆるふわ女子が好きなのだろうと思っていたけれど、そうじゃないやつもいるのか、と少し驚きだ。
それから、香坂さんはどっちなのだろうと思った。
やっぱり、おとなしくて日々の疲れを癒してくれるような女性がタイプなのだろうか。
「だからつまり、俺はさ、有村とだったら、うまくやっていけるんじゃないかと思って」