結婚のその先に
あくまで秘書という立場の栞菜は啓吾からは遠い席に座っている。


近くに座る社員が栞菜を接待してくれる。栞菜は近くの社員と前日に食べたたこやきの話で盛り上がっていると「遅くなりました」と扉を開けて一人の女性が入ってきた。


真っ赤な口紅。


立川翠だった。


翠はすたすたと啓吾の座る重役たちの中へ入っていった。
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