結婚のその先に
「そろそろ行かないと。」
啓吾が栞菜から体をはなすと栞菜は微笑んでいた。

その笑顔すらぎこちなく感じる啓吾。

疲れているだけか…?

気になる気持ちを引きずりながら会議に向かった。



会議室に入る前に取締役室の鏡の前でスーツのジャケットを着ようとすると自分の肩が少し濡れていることに気づいた。

ちょうど栞菜を抱き締めていた肩。

涙…?

気になる想いが一気に膨らんだ啓吾だった。
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