結婚のその先に
栞菜はぐっと歯を噛み締めて啓吾のもとへ向かった。

「話がある。」そう言われて車に乗ると助手席にはすでに翠が乗っていた。

いつものように翠は口元に笑みを浮かべている。

栞菜は両手を握りしめた。

後部座席に啓吾と並んで座った栞菜。

お互いに顔も見ず無言のまま藤崎財閥の本社に着いた。そのまま3人は取締役室に向かった。
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