結婚のその先に
「どうして飯村物流にいた?」
「高宮との取引を継続してもらうためです。」
「高宮との?」
「はい」
「どうして?」
啓吾の質問に栞菜は淡々とこたえていく。

「藤崎財閥との取引成立後に高宮との取引を縮小すると飯村物流から申し入れがありました。」
「え?」
啓吾は眉間にシワを寄せる。

「高宮にとって飯村物流との取引は重要な利益の割合を占めています。縮小は高宮の存続に関わります。」
「どこからその情報が?」
「先日高宮の父から聞きました。」
「立川、なにか知ってるか?」
翠は首を横に降る。
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