結婚のその先に
「ありがとうございます。兄のために。」
「……。」
翠の目が腫れている。

「ざまぁみろって思ってる?」
「いいえ。」
「嘘。思ってるでしょ?このまま私は大阪に戻るし。」
「思ってません。」
ベンチに座りながら二人は話始めた。

「今回のこと。謝らないから。」
「はい。」
「私は間違ったことはしてないと思うし。」
「はい。」
返事をする栞菜を翠が見る。

「ばかにしてるの?私のこと。」
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