結婚のその先に

結婚のその先に

啓吾は栞菜を車に乗せて念のため病院に連れていった。

病院で点滴が終わるとやっと栞菜が目覚めた。

啓吾に支えられて車に乗り込むと栞菜は啓吾に良輔の墓に連れていって欲しいとお願いした。

「さすがに今日はゆっくり休まないか?」
啓吾の申し出にも栞菜は首を横に振る。

「今日がいい。」
絶対に譲らない栞菜に啓吾はもしかしたら指輪を良輔のところに置くのかもしれないと思った。

覚悟を決めながら「分かった」と車を走らせた。
< 259 / 279 >

この作品をシェア

pagetop