結婚のその先に
「こんにちは」



栞菜は鏡の向こうから声がかかり慌てて振り向いた



「ごめんなさい、驚かせてしまったかしら」



「いいえ。」


「私、啓吾さんと同期で先日ニューヨーク支社から本社勤務になった立川翠です。」


「はじめまして。」


「あなたのお兄さんとも大学で同級生だったんですよ」


「そうでしたか。」
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