あなたの命、課金しますか?


すっかり順位が入れ替わった、三角形。


これまで首位だった朋美はみんなにシカトされ、入れ替わりに優衣がのし上がった。


隣に三鷹くんを侍(はべ)らせ、女王さま気取りだ。


私としては、朋美に義理もないし身代わりになってもらったのは有難い。自分の犯行だとバレなければそれでいい。


ただ__優衣は許さない。


私の三鷹くんといちゃいちゃして、見せつけてくる。


私に寿命さえあれば、すぐにでも願い事を叶えて三鷹くんと付き合うのに。


それどころか、寿命はあと【4日】にまで減っていた。


このままじゃ、また死ぬのを待つだけ。


どうにかしないと。


気だけが焦る。


そんな時だった。


「渚、ちょっといい?」


「いいけど、どうしたの?」


「ちょっと大事な話があるの」


そう言われ、後をついていく。


着いたのは、学校の屋上。


「私、知ってるんだよね」


「__なにを?」


「本当は、渚が優衣を階段から突き落としたの」


そう言って__美奈はにっこり笑った。


だがその目だけは笑っていない。


「突き落としたのは朋美よ?優衣がそう言ってるじゃない」


「ウソに決まってるでしょ?あれは朋美を陥れるウソよ。優衣は見ていなかった、誰が自分の背中を押したか」


「私じゃない」


「あんたよ」


「私じゃない‼︎」


「証拠、あるんだけど?」





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