あなたの命、課金しますか?
それからも乗り物を一通り楽しみ、お昼になった。
フードコートでご飯を食べるが、三鷹くんとはあれきりで、今は桜庭さんと楽しそうにご飯を食べている。
「はい、コーラ」
ノッポの南くんは、なにかと世話を焼いてくれる。
こんなに男子に優しくされたことは、これまでない。
「ありがとう」
笑顔でカップを受け取るが、次の瞬間、取り落としそうになった。
「渚はさ、裕也のことが好きなの?」
「えっ⁉︎」
「いや、なんかそんな気がしたから。でも、裕也はやめといたほうがいいよ」
「えっ__なんで?」
「いや、色々とさ」
なんだか含みがある物言いに、少しイラっとした。
誰がどう見ても、私より桜庭さんとお似合いなのは分かっている。
そう言われたような気がして、黙り込んだ。
気まずい。
でも、私は今から三鷹くんと抱き合うんだ。
私のことを抱き締めてくれる。
「渚、お化け屋敷いくよー‼︎」
美奈の誘いに飛びつく。
三鷹くんを悪く言うような人とは、仲良くしたくない。
美奈の手を組んで、私たち一同は恐ろしいお化け屋敷に入ったのだった。