プリティ・プリティ
上手からステージに登場する。


耳が聴こえない役だ。

何も聴こえていない。
自分が出す、椅子を引く音だとか教科書を机に置く音は、意識して大袈裟にしてみせる。


息を呑んでいる。
わかる。




そして、

私の唯一の台詞。
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