プリティ・プリティ
当然のように、
私たちはそれぞれの進路を打ち明け始めた。



美波は、システムエンジニア。

亜利沙は、私立大の文学部。

ゆりかは、照れくさそうに、
家業を継ぐ、とだけ言った。



私は、介護福祉士を目指す専門学校。




亜利沙とゆりかが、
同じ大学に行くことくらいは、察しがついた。




卒業まで、あと半年。

亜利沙とゆりかは、勉強は正直余裕だと
それとなく話している。


美波は、お父さんのツテで良い学校に入れるらしい。




私は、福祉関係の専門書を読みふけった。

高校卒業レベルの参考書も、
一通り抑えた。



卒業したら、
本当にばらばらになる。




高校生活の記念碑のような文芸誌を、
最後に三年生だけで刷ろうという話になった。
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