プリティ・プリティ
月に一度は、面会に行った。

本当に食べているのかは分からなかったけど、
チョコレートが食べたいといつも言っていた。




口の中ですぐに溶ける、
柔らかいチョコレートを買っていく。
それと、千円の図書カード。




毎回、15分で切り上げて帰った。




私に出来ることは、
結局なにもない。




面会で会いに行くだけでは足りないと思って、
ハガキを沢山出した。



あんなにしんどいはずなのに、
美術研究部の力を発揮した、
素晴らしいハガキが沢山届いた。



全て、保存してある。
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