プリティ・プリティ
「あーーもう超楽しかった。舞香と有佳とリズムゲームするの超楽しかった」

「……麻里奈、無理しなくていいよ。私は静かな教室でも勉強はかどるし」


「そーいう問題じゃねぇし」

麻里奈は落ち込んでいる。
救急車を見ていた、唯一の友人。

私は覚えていないけれど、家に帰って大泣きしたはずだ。



その日から、麻里奈はなんだか調子外れ。

私は、心ここに在らず。



男子に興味なんか失せた。

可愛い友達と喋って、男子部員ゼロの演劇部で青春して、塾で頭に叩き込んで、家で宿題してよく寝る。



その繰り返し。
< 8 / 46 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop