イジワルな彼は私を溺愛しています

助けて

「噂の有紀ちゃんじゃん」

「ほんとだ〜。可愛い~」

「俺らヤっていいの?」

「うれしー」

「順番はじゃんけんな」

この人達は私のを襲うつもりだ。そう判断した瞬間に手に持っているカバンを入り口の方に投げた。

「何っ?…ああ、俺らに勝とうとしてるのか」

そう言いながら近づいてきた。

すぐに構える。

前から一人、後ろから二人、横から二人。

……囲まれた。

ふっと息をついて前に突っ込む。

みぞおちに一発入れて前の奴をつぶす。

「てめぇ」

三下もいいところだ。

「チッ」

舌打ちを男子がした瞬間。

四人一気にきた。

一番小柄な奴の方に突っ込む。

そして、みぞおちに入れようとした拳は掴まれた。

「っ!」

急いで腹に蹴りを入れたが、その足も掴まれてしまう。

「ぐぇっ」

えりを掴まれて、体が上に持ち上がる。

「色気ねぇ声だなぁ。おい、女。これからは俺らの時間だ。出ていけ」

「分かったわよ。その代わり動画よろしくね」

「あいよ」

女子の先輩方はぞろぞろと出ていった。
< 48 / 120 >

この作品をシェア

pagetop