ツンデレ黒王子のわんこ姫
健琉は一旦、芽以を連れて、健琉の住むマンションまで移動することにした。
振り袖ではどこにも行けないだろうと、芽以の母親が着替えを用意していたからだ。
日本料理店から健琉のマンションまで車で約10分。
健琉は、マンションに着くまで一言も発しなかった。
もちろん、芽以もそれに従う。
マンションに着くと、健琉は芽以の手を引いたまま8階の自室の前まで移動した。
「入れよ」
オートロックの鍵を解除すると、右手に持っていた芽以の着替えが入っている紙袋を渡す。
「着替えてろ。俺はあっちで着替えてくるから。」
健琉は、芽以をゲストルームに案内すると、自分は寝室に移動していった。
芽以は、母親が準備した水色のモヘアセーターと白いロングスカートに着替え、着物を畳むと、リビングに向かった。
「ここに座って。」
健琉は自分が座る二人掛けのソファーの隣をポンポンと叩いた。
芽以が素直に腰かけると、芽以の耳元に口を寄せて
「で、なんで俺が葵生とできてるって思ったって?」
と囁いた。
「さ、沢城くんが昼食の時に、健琉さんは女嫌いで、里中さんとおつきあいしてるって噂があることを教えてくれました。そ、それに,,,。」
「それに?」
「kiddyで田中さんが、お二人のことをお話されたときも健琉さん、否定しなかったから」
健琉がジッと芽以を見つめてくる。
「機会があれば、婚約も解消するようなお話でしたし、葵生さんとのことがあるなら、私がお二人を応援すればうまくいくのではないかと,,,。んっ,,,!」
言い終わらないうちに、健琉が芽以の唇を塞いだ。
昨日とは比べ物にならない位、激しく唇を押し付けてくる。
苦しくなって息継ぎをしようとして芽以の口が開いた瞬間、健琉の舌が押し入ってきた。
決して弟とはすることのない濃密なディープキスだ。
芽以は、驚いて健琉の胸を押し返そうとしたが動かない。
健琉は角度を変えて、さらに深いキスを続ける。
「ん、はっ,,,」
健琉がようやく唇を離した時には、芽以の息は上がっていた。心臓は鋼のように打ち付けている。
「俺が女を抱けるってこれから証明してやろうか?」
魅惑的な表情を浮かべて、健琉が芽以を押し倒す。
「げ、結構です。婚前交渉なんてバレたら、健琉さんも私も父に殺されます!」
芽以は真剣に首を振って拒否した。
「じゃあ、どうやったらお前を信じさせられんのかなぁ?」
健琉はさらに芽以の首筋に唇を這わせてくる。
「わかりました!信じます、信じますから許して下さい。ご主人様!」
健琉はゆっくりと唇を離し顔を上げて芽以を見つめるとニヤリと笑った。
「わかればいいんだよ!芽以、お前、金輪際、用もないのに沢城に近づくな。」
「えっ?」
「会社の昼食は弁当だ!俺の分と葵生の分も作れ。月曜からミーティングルームで食べる」
芽以は驚いて言った、
「婚約は内緒なんじゃ,,,?」
「葵生には話してある。それにランチョンミーティングだと言えば、ばれないだろ、反論すんな」
芽以は、コクりと頷いた。
健琉は満足気な顔をすると、体を起こしてソファーに腰かけた。芽以もほっとしてそれに続く。
「さて、どこに行くかな?わんこ姫」
健琉が見たこともないような笑顔を浮かべている。
「わんこ姫?」
芽以が首をかしげると
「お前、実家の飼い犬に似てるから。ポメラニアン」
クスクスと、健琉が笑っている。
芽以はその笑顔に胸がキュンとなった。
振り袖ではどこにも行けないだろうと、芽以の母親が着替えを用意していたからだ。
日本料理店から健琉のマンションまで車で約10分。
健琉は、マンションに着くまで一言も発しなかった。
もちろん、芽以もそれに従う。
マンションに着くと、健琉は芽以の手を引いたまま8階の自室の前まで移動した。
「入れよ」
オートロックの鍵を解除すると、右手に持っていた芽以の着替えが入っている紙袋を渡す。
「着替えてろ。俺はあっちで着替えてくるから。」
健琉は、芽以をゲストルームに案内すると、自分は寝室に移動していった。
芽以は、母親が準備した水色のモヘアセーターと白いロングスカートに着替え、着物を畳むと、リビングに向かった。
「ここに座って。」
健琉は自分が座る二人掛けのソファーの隣をポンポンと叩いた。
芽以が素直に腰かけると、芽以の耳元に口を寄せて
「で、なんで俺が葵生とできてるって思ったって?」
と囁いた。
「さ、沢城くんが昼食の時に、健琉さんは女嫌いで、里中さんとおつきあいしてるって噂があることを教えてくれました。そ、それに,,,。」
「それに?」
「kiddyで田中さんが、お二人のことをお話されたときも健琉さん、否定しなかったから」
健琉がジッと芽以を見つめてくる。
「機会があれば、婚約も解消するようなお話でしたし、葵生さんとのことがあるなら、私がお二人を応援すればうまくいくのではないかと,,,。んっ,,,!」
言い終わらないうちに、健琉が芽以の唇を塞いだ。
昨日とは比べ物にならない位、激しく唇を押し付けてくる。
苦しくなって息継ぎをしようとして芽以の口が開いた瞬間、健琉の舌が押し入ってきた。
決して弟とはすることのない濃密なディープキスだ。
芽以は、驚いて健琉の胸を押し返そうとしたが動かない。
健琉は角度を変えて、さらに深いキスを続ける。
「ん、はっ,,,」
健琉がようやく唇を離した時には、芽以の息は上がっていた。心臓は鋼のように打ち付けている。
「俺が女を抱けるってこれから証明してやろうか?」
魅惑的な表情を浮かべて、健琉が芽以を押し倒す。
「げ、結構です。婚前交渉なんてバレたら、健琉さんも私も父に殺されます!」
芽以は真剣に首を振って拒否した。
「じゃあ、どうやったらお前を信じさせられんのかなぁ?」
健琉はさらに芽以の首筋に唇を這わせてくる。
「わかりました!信じます、信じますから許して下さい。ご主人様!」
健琉はゆっくりと唇を離し顔を上げて芽以を見つめるとニヤリと笑った。
「わかればいいんだよ!芽以、お前、金輪際、用もないのに沢城に近づくな。」
「えっ?」
「会社の昼食は弁当だ!俺の分と葵生の分も作れ。月曜からミーティングルームで食べる」
芽以は驚いて言った、
「婚約は内緒なんじゃ,,,?」
「葵生には話してある。それにランチョンミーティングだと言えば、ばれないだろ、反論すんな」
芽以は、コクりと頷いた。
健琉は満足気な顔をすると、体を起こしてソファーに腰かけた。芽以もほっとしてそれに続く。
「さて、どこに行くかな?わんこ姫」
健琉が見たこともないような笑顔を浮かべている。
「わんこ姫?」
芽以が首をかしげると
「お前、実家の飼い犬に似てるから。ポメラニアン」
クスクスと、健琉が笑っている。
芽以はその笑顔に胸がキュンとなった。