ツンデレ黒王子のわんこ姫
捕まえた
「父が,,,数年前に桃山のおじさまと、子供同士を結婚させるって約束していたみたいで、一昨日、その誓約書を見せられたんです」
芽以は、俯いたまま涙を浮かべて言葉を紡いでいた。
「健琉さんとの婚約も、保留にするかもと言われて,,,私,,,」
「芽以,,,」
「初めて父に逆らったんです。健琉さんと一緒になれないなんて耐えられなかったから,,,」
とうとう、芽以は泣き始め、それを隠すように顔を両手で覆った。
愛しさが胸を締め付ける。
健琉は芽以を抱き寄せると、いつもより強く芽以を抱き締める。
「た、健琉さん,,,?」
「芽以は誰にも渡さない。芽以は俺のものだ」
これまで、芽以を大事に大事に扱ってきた。
あと少しで芽以の全てが手に入るというところで思わぬ布石が投げられた。
知らなかったとはいえ、芽以一人に悲しい思いをさせていたなんて。
自分が不甲斐ないとともに、白木剣士にも、桃山親子にも腹が立つ。
「詳しく教えてくれ」
芽以は健琉の腕の中で、コクンと小さく頷いて、これまでの経過を話始めた。
芽以は、俯いたまま涙を浮かべて言葉を紡いでいた。
「健琉さんとの婚約も、保留にするかもと言われて,,,私,,,」
「芽以,,,」
「初めて父に逆らったんです。健琉さんと一緒になれないなんて耐えられなかったから,,,」
とうとう、芽以は泣き始め、それを隠すように顔を両手で覆った。
愛しさが胸を締め付ける。
健琉は芽以を抱き寄せると、いつもより強く芽以を抱き締める。
「た、健琉さん,,,?」
「芽以は誰にも渡さない。芽以は俺のものだ」
これまで、芽以を大事に大事に扱ってきた。
あと少しで芽以の全てが手に入るというところで思わぬ布石が投げられた。
知らなかったとはいえ、芽以一人に悲しい思いをさせていたなんて。
自分が不甲斐ないとともに、白木剣士にも、桃山親子にも腹が立つ。
「詳しく教えてくれ」
芽以は健琉の腕の中で、コクンと小さく頷いて、これまでの経過を話始めた。