甘い運命
1-37
次の日、日曜日。
元々早起きな私は、6:00過ぎに目が覚めた。
うん、だいぶ楽になってる。
熱を計ってみると、37.5℃だ。
いい感じに下がってきている。
今更、喉がいがいがしだしたので、紅茶を飲もうとベッドを出た。
朝食代わりのゼリーと紅茶を準備して、テーブルにつくと、岬からの『昼過ぎに様子を見に来る』というメモを見つけた。
本当に岬は心配性だ。
でも彼女に言わせると、
『自分の事は後回しで、人の世話ばっかり焼いてるおねーちゃんは、放っておくと身体を壊しそうで心配』
なんだそうだ。
『おねーちゃんは、他人の心の傷にはとても敏感だけど、自分の傷にはビックリするくらい鈍感だから、心配』
と言われたこともある。
そんなつもりはないんだけどな。
ただ、辛いとか悲しいとか思ったときに、その気持ちを切り離して、遠くから見るような感じにすることはできる。
今回も、これできっと乗りきれる。
そんなことを考えながら、簡単な食事をして薬を飲み、ベッドに入ると、またうとうとしだした。
あー…この感じ。
また、あの夢を見る。
あまり見たくない夢だから、頑張って目を開けようとしたけど、ダメだった。
私は最後の抵抗を諦めて、眠りに落ちていった──