じじぃのぼやき
第1章「じじぃ登場」
「じじぃの話は
 聞かんでもええ。
 ただの、
 ぼやきなもんでな。」


「ええか、
 自分で決めりゃええ。
 
 決めれんのはいかん。
 
 自分のケツが
 拭けんちゅう事は
 
 自分のケツが
 青いちゅう証拠じゃあ」

「そりゃそうじゃ。
 
 じじぃにも
 赤ん坊だった頃がある。 
 青年だった事もある。
 
 生まれた時から、
 
 じじぃのわけ
 なかろうが。」


「なんじゃそら。

 そんなアホウは
 ほっといたがええ。

 自分が、アホウに
 ならんどきゃ
 
 それでええ。」


「じじぃにも
 悔いとる事がある。

 あの時なんで
 
 耳を貸さんかったのかと
 じじぃの耳は
 その為に
 ついとったんに、

 話を聞いて
 あげときゃあ
 何か少しは

 変わっとったかのぅ。」

「いつの時代も
 悲しいことよ。

 ちっとも変わらせん。

 だもんで、足もと
 堅めにゃならん。

 悲しさに誘われちゃあ
 ならん。」


「そうじゃ。そうじゃ。
 じじぃは知っとる。

 ちゃーんと
 わかってるでの。

 そうじゃなぁ…
 
 ええかっこしぃには
 なるな。」
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