曇り、ときどき雨。君に、いつでも恋。
「コハル~おはよー!」


学校に着くと、あたしより早く来てるアイちゃんが席に座ってて、後ろを振り返った。

まだ席は出席番号順だから、あたしとアイちゃんの席は前後なの。


「おはよー。

アイちゃんは今日も元気だねぇ」
 

「なにそれ、なんかおばあちゃんみたい」


ケラケラっとアイちゃんはあたしを見て笑った。


「え、ひど!!
まだピチピチの高校1年生ですっ!!!」



「はいはい、知ってますよーだ!






あ、コハル聞いて!



コハルの隣の席の中島くん、バスケ部に入ったんだよ~!
あたしと同じ!!

このクラスでバスケ部あたししかいなかったから超安心した~!

ねっ、中島くん!」


アイちゃんは、あたしの隣の中島くんに顔を向けて言った。


「あ、俺?
ん。よろしくな!

木村さん、だよな?」


「うん、そう!名前覚えてくれたんだ~!

よろしく!」



中島くんとは席が隣だけど、授業のペアワークでちょこっと話すことがあるくらいで、まだほとんど話したことがなかったりする。


うん。確かにバスケやりそうな感じの男の子。
なんか想像できる。


「佐藤さんはなんか部活入らねーの?」


「う、うん。特に入りたいのがなかったから、帰宅部でいいやって思って。」


「そっか。まあ部活やると時間けっこう無くなるしな。
にしても帰宅部かー。少数派だな」


あたしの学校は、部活加入率がすごく高くて。
兼部して2つか3つの部活に入ってる人もいるから、部活加入率100%超えてるの。
そんなレベルで加入率が高い。


「そうなんだよねー。他にいるかなー、同じクラスで帰宅部の人。」



「さあ、わかんねーな。
まだあんまりクラスの人と話せてないし。

まあ、いるんじゃね?」


「ん、そうだといいけど・・・」


「いなくても、大丈夫だよ!
コハル気にすんな~!」


バシバシとあたしの背中をたたいてくるアイちゃん。

ちょっと痛いです・・・笑

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