曇り、ときどき雨。君に、いつでも恋。
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「お疲れさまでした。」

そう言ってあたしが店を出ると、
熱風があたしの顔を直撃した。


あっつい。

夏バテしそ・・・。

アイスでも買って帰りたいな。


あたしのバイトしてるレストランでも、
夏のメニューが始まってて
アイスとかすっごく美味しそうに見えて食べたくなっちゃう。



今日のバイトは何事もなく終わって、
今井さんにも何も言われなかった。


さっきは、
今井さんに古典の教科書を見せ終わってから
あたしはすぐカフェをでて、
バイト先に向かった。


もうちょっと時間潰してても良かったんだけど、なんか落ち着いてられなくて。



あたし、なんだかおかしい。



原因不明。
ただし、今井さんが関係していることは確か。


最初は怖くて怖くてココロのキョリ地球7周分くらいあると思ってたのに、
最近は少しだけ、
ほんのちょびっとだけど近づけたからかな。


今井さんの、
あたしが今まで出会ったことない
なんだか読めない性格に興味をもってる?




・・・もー、わかんない!!!


あんまり、考えないようにしよう・・・・・。



と決めた矢先、

後ろからタッタッと走る音が聞こえてきた。

ついでに、今井さんの声も。



「佐藤さん。」


う。
なんだろ。


てか、今井さんに後ろから話しかけられること多くない?

いっつも、ぎくっとするんだけど。


「はい。」



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